安藤忠雄氏が設計する直島での9つ目の建築「ヴァレーギャラリー」が開館
「ヴァレーギャラリー」は、ベネッセハウスと地中美術館の間にある、李禹煥美術館向かいの山間に位置します。祠をイメージした安藤忠雄設計の半屋外建築と、その周辺の屋外空間一帯を含めたヴァレーギャラリーの整備により、自然の中に点在するベネッセハウスの各棟や美術館施設が繋がり、鑑賞者にエリア全体のランドスケープの体感を促し、海だけでなく、改めて季節ごとに異なる顔を見せる豊かな山の植栽を楽しんでいただきます。建物内外では草間彌生の《ナルシスの庭》が大規模に展示され、2006年より池の横に恒久展示されている小沢剛の《スラグブッダ 88-豊島の産業廃棄物処理後のスラグで作られた 88 体の仏》も一部改変して、自然・建築・アートの共鳴をより深く体験していただきます。
【建築家より】
安藤忠雄
プロジェクトは福武總一郎氏らと共に、敷地を確認することから始まった。そして決まったのが、李禹煥美術館のある倉浦に向かう谷筋の一角、春先にはヤマツツジに覆われる斜面に囲われた美しい場所 だ。建物は、地形に応じて 30 度に開いた台形平面を持つ。コンクリートの壁による二重構造を成す建物は、12mm 厚の鉄板屋根で覆われる。鉄板にはシフトや切込みといった幾何学的操作により開口が穿たれており、建物内部に、雨や風、光といった自然の呼吸をそのままに取り入れる。小さくとも結晶のような強度をもつ空間をつくろうと考えた。
■ヴァレーギャラリー施設情報
[概要]
名称:ヴァレーギャラリー / Valley Gallery
場所:香川県香川郡直島町琴弾地
延床面積:96.25 ㎡
開館:2022年3月
鑑賞料金:ベネッセハウス ミュージアムの入館料に含む
[建築]
設計:安藤忠雄
施工:鹿島建設
[第一期展示作品]
草間彌生 《ナルシスの庭》1966/2022 年( JT International SA 寄贈・公益財団法人福武財団所蔵)
小沢剛 《スラグブッダ 88 -豊島の産業廃棄物処理後のスラグで作られた 88 体の仏》2006 年(恒久設置)
アートディレクション:三木あき子
URL https://benesse-artsite.jp/
撮影︓矢野勝偉
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